クラブロクラブ

自然な波に乗せられて

渦巻き

続いては、同期の友人で、これはまた天然というにふさわしい、しかしそれでいて繊細さと鋭さがあるような人です。

 

遅れて合流したこともあってか、最初は探り探りのスタートだったように思います。友人の偉大な特性の一つが食への欲求に対するがすがすがしいまでの素直さ、なのですが、どうにも話を聞いていると笑えてしまいます。

 

学生時代から確かに食べ物に関するこだわり、というと聞こえはよく、むしろ執着と呼んだ方がいいのかもしれませんけれども、それがあり、それは実にシンプルで、美味しいものをたくさん食べたいということにつきるのでしょう。

友人は同席していた友人夫妻をつかまえて、おかずを一つのお皿で食べる時ってどうしてる、という話を始めました。要するに、半分以上食べられたくないから、ということらしく、特に美味しいおかずの場合は食べ進み具合をひどく気にしたり、早いペースでおかずに箸を伸ばす、ということのようです。わかる、確かにわかる、その友人はそうなのです。ただ、聞かれた友人夫妻もそうだし、私なんかももうこの歳になると、むしろ少なくていいのです。それは少食だからということではなく、争ってまで食べたいということよりも譲ること、遠慮することの方がいいような感覚がすっかり馴染んでしまっていて、それはもしかするとある種の強迫観念めいたものなのかもしれません。

 

私は、こういうときに自分の欲求を素直に出せる人の魅力に憧れるのですが、どうしてでしょうか、人目を気にするというか、そういう中で息苦しく生きていくことを辞められないでいます。

 

この友人には、かように自然と人を惹きつけるものがあります。大人数の時はさらっと隠れていることも多いし、あまりそういう場を好まないようにも思うのだけれど、少人数の時はいつの間にかその中心にいるのです。前へ前へとでるタイプではないのだけれど、それは実に自然とそうなっていくのです。もちろんそうは言っても、その裏でかなり注意深く気を遣っていることもよくわかります。 

 

こういう友人がいると、人生が少し楽しくなります。