クラブロクラブ

自然な波に乗せられて

ストロベリーシェイク

ここ5年ほど私の最も好きな歌手に位置しているのが中島みゆきです。

一昨年の年末にライブDVDを2本買いました。それまで耳でのみ聞いてきた曲が、映像となって現れたときに、身震いしたことを覚えています。

それから1年と少しが過ぎました。

 

念願叶ったり。

コンサートに行きました。

 

最後列のちょうど真ん中の席でした。私が一番好きな席です。

 

私は恥ずかしながら二つの曲で涙が浮かびました。

私は恥ずかしながらその二つの曲を初めて聴きました。

曲と曲の合間にMCが入るのですが、そのストーリーがとても丁寧に作られている、そんなことを想わずにはいられませんでした。そう感じるのは少なからず私がそういった作り手に憧れていることもあるからなのかもしれません。それはさておき、その二曲は、とあるカメラマンのことを歌ったもの、とある事務所のお偉方を歌ったものだそうです。それらの曲に入る前のMCは、今を起点に過去へと向かい、過去から見た未来である現在へと戻ってくるというようなものでした。ほんの少しその話を聞いただけなのに、中島みゆきとその人たちの関係性がいかに素敵なものなのかが自然と流れ込んでくるパフォーマンスとなりました。

 

 

コンサートは前後半の二部制になっていました。合間の休憩が終わり、聞き覚えのある曲が流れてきたかと思うと、幕が上がり、そこにはラジオブースのセットが設置されていました。「中島みゆきオールナイトニッポン月イチ」というラジオがあるのですが、後半の始まりは、それでした。

会場に入る前のスペースの一角で、メッセージ募集のコーナーがありましたが、そのメッセージの中からいくつかを紹介しながらトークをしていきます。客の感性がその会場に絶妙にマッチしていてとても愉快だったのですが、即興性が拍車をかけていたことは間違いありません。

 

 

間奏におけるソロパートは奏者にとっての最大の見せ場といってもいいかもしれません。私は様々な楽器が複雑に、それでいて心地よく重なり合っている部分がとても好きなのですが、そういった曲の中でソロのパートがあるとより高揚します。

中島みゆきはもちろん歌い手なのでマイクの前で歌いますが、ソロパートの時にはマイクの前を離れます。少し右、あるいは左に進み、マイクの横に立ち、奏者に体を向けると、心地よさそうにリズムをとりながら耳を傾けます。その姿が私にはとても美しく見えました。

 

 

感激したとか、盛り上がったとか、しびれたとか、震えたとか、鳥肌が立ったとか、そういうことではないのですが、穏やかで、和やかで、淑やかで、濃やかなコンサートでした。

 

目の前にいる人に丁寧に向き合って生きているのだろうなと思いました。

 

そのコンサートのタイトルは「一会」でした。