クラブロクラブ

自然な波に乗せられて

数学

大学時代の同期である友人の結婚式がありました。

 

友人が少ない私ですが、大学時代は例外です。

私たちの代は、他の代に比べて同性の人数が少なかったのですが、卒業して10年が経とうとする今でも、変わらず関係を保っています。その仲間を軸足においていた同期は5人いますが、この結婚式にも新郎含め5人みんなが集まりました。

 

その友人は、高校以前に出会っていたら、私は友だちになれなかったと思います。元来、人と打ち解けるまでにわりと時間がかかる方でしたから、なおのことです。

 

 

同期のうちのひとりは、わたしがこの仲間内で出会った最初の同期でした。物腰が柔らかく、はじめから好印象で、それからというもの、よく一緒に先輩方にかわいがってもらいました。同期からも先輩からも後輩からも誰に聞いても信頼できる存在であることは疑いようがないし、それ以上に私にとっていつしか相方とも思えるような存在になりました。

唯一同じ学科で、唯一同い年だったもう一人の友人は、大勢で食事をした時、まだ話したことがなかったのですが、帰り際に急に軽いノリで話しかけてきました。ちょっと警戒したことを覚えています。気が利くし、面倒くさいことも引き受けるし、それでいて頑張って前に出ようとするといつも失敗しているように見えるのですが、失敗しているとも思っていないようで、ある意味で私たち同期のなかでうまくバランスとっていたかもしれません。

もう一人は他の友人たちより少し遅れてその仲間に入ってきました。独特な感性の持ち主でもあり、いわゆる空気を読むということは得意ではありません。それゆえ誤解もされやすいですし、私も同期ではありますが年は私より2つ上だったこともあり、はじめのうちはなかなか距離が縮めにくかったのですが、きっかけは忘れましたがその仲間に一気に溶け込んでいくようなインパクトのある出来事があったような気がします。それ以降、味のある友人のひとりです。

 

そして、新郎。たぶん、私とは正反対の人です。

私は違う学科でしたが、どの学科でもとることができる授業の中でも、私の学科の人間はまずとらないだろうという授業を私はとっていました。だいたいどの授業にも仲間内の何人かがいるのですが、その授業は他の学科の人間もあまりとらない授業だったのか、仲間内では私の他にその友人だけがとっていました。まださほど仲がいいわけでもなかったのですが、お互いに別に仲が悪いわけでもありませんでしたので、隣の席で一緒に授業を受けることになりました。そこでどんな話をしていたかも覚えていませんし、ただ一緒の授業だったことだけを覚えているというのは、きっと私にとって少し緊張感があることだったのだろうと思います。

大学の4年間、私は彼と一緒にいろんなことをしてきました。今思えば馬鹿なこともしてきましたし、それなりに一生懸命だったこともあります。楽しかった日々の一部に、確実に彼は存在しています。しかし、二人だけでなにかをしたということは、その授業をのぞいては、おそらくただの一度もなかったのではないかと思います。何か人としての深い部分を語り合ったこともたぶんありません。

私は彼に対して仲間内の中であっても、直接話をするときには少し違ったトーンで話をしていましたし、彼もまたいつもの印象とは少し違ったトーンで私に話をしていました。そういう距離感を今もなお保っています。時にちょっと気を遣わせてるな、合わせてもらってるな、と感じることがないわけでもないですが、それはお互い様だろうと思う、そういう距離感です。それがいいとか悪いとかではなく、彼と私の最適解なのではないかとも思います。

 

 

新婦は新郎に対して、とても真面目だと語りました。私たちの仲間内での彼は、決して真面目というくくりには入らないタイプです。むしろそうではないと言った方が近いくらいです。私もそう思います。しかし、思い返してみれば、やはりどこか生真面目さがありますし、そういう風に私と向き合っていることもたくさんあったのだと思わないでもありません。

 

彼が両親に対してみんなの前で語った言葉は、私が持つ彼の印象とはまるで違っていて、それはおそらくまわりの印象とも違うのではないかと思うのですが、それでいてやはり私とは正反対でもありました。

 

人というのはおもしろいものです。

 

とてもいい式になりました。