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クラブロクラブ

自然な波に乗せられて

始発駅

3週間ほど前、旅行代理店に勤める友人に連絡をとりました。というのも、ひさしぶりに海外に行くことになったからです。

 

ちょうど出発の2日前に共通の友人の結婚式があるため、私の住む街から結婚式が行われる街に行き、そこでの滞在を経てからそのまま海外へと行き、帰りは私の住む街へということになります。その友人に日程を伝えて、それに合う飛行機を探してもらうことにしました。

行った先では知人宅に泊めてもらうことになっていましたし、現地ではその知人が仕事も観光も含めてすべてスケジュールを組んでくれるとのことでしたので、行きと帰りの飛行機をおさえるだけで事足りますので、なにもその友人に頼まなくても、やろうと思えば自分でできるのですが、これはいいきっかけだと思ったわけです。

 

その友人は、大学時代の後輩にあたるのですが、何を隠そう私の大学時代の相方とも呼ぶべき友人と結婚しており、そういう意味でもわりと近しい友人でもあります。

どこか素直じゃないと言いますか、想いとは裏腹の発言や態度をすることが多々ありまして、そう思ってみてみると逆にわかりやすいくらいです。それに慣れてくると、おそらくむこうもわざとそうすることで伝えに来ているのではないかと思えてしまうほどで、それがまたおもしろいのです。

 

人から物事を頼まれるのは、場合によっては面倒くさいこともありますが、時として嬉しかったりもするわけで、これは人と人との関係性にもよるところが大きいと思います。さて、その友人と私との関係から言いますと、ちょっと面倒くさいことを頼まれるというのは、その友人にとって、もしかしたら本当にただ単に面倒くさいだけかもしれませんけれども、きっとそれなりに楽しいのではないかという感覚があって、そういうことでもって飛行機を探してもらったわけです。

案の定、お願いした時から、口では面倒くさいといいながらも、どこか嬉しさがにじみ出ていました。と思っているのは私だけで、本当に面倒くさかったのかもしれませんが、それは本人に聞いてみないとわかりませんし、聞いたところでわかりません。

 

さて、ほどなくして、行きと帰りの便について、いくつかのプランとその中から私のオーダーに一番合うであろう組み合わせ、その他の選択肢について書かれたメールが届きました。実際にオススメプランが一番よかったこともありますが、もしそうでなかったとしても多少のことならそれに決めたでしょう、さっそく予約して、すぐに友人に連絡しました。友人は珍しく素直に喜んでいました。私からするとその喜びはちょっと意外でした。後から考えれば、それは、自分が出した案について、私から特に細かく確認されるわけでもなく、さっさとその通りに予約してしまっていたということに対して、つまり、それだけ信用されているのだということをなんとなく感じ取られたのではないかと思うわけではありますが。逆の立場だったら私もやはり嬉しかったかもしれません。

 

そんなやりとりがあったなかで、共通の友人の結婚式には、その友人も私も、もちろん相方も出席することになっていますので、せっかくなら泊まっていけば、という話になりました。ちょっと躊躇したのはもちろん遠慮からです。相方が一人暮らしであれば、それこそこちらから泊めてくれと言うこともあるでしょうが、どうしても結婚している友人宅に泊まるとなると、こんな私でも気を遣い、もちろんこちらからお願いすることはありません。今回はむこうからそう言ってくれたわけで、私としては泊めてもらえるならそんなに楽しいことはありませんからありがたい話には違いありませんが、それでも一旦保留にしました。が、結局は泊めてもらうことにしました。たぶんそのほうが友人たちも喜んでくれるのではないかと思います。むしろ、結婚式当日だけでなく、前日から泊めてもらうようにお願いしたのは私からでした。

 

 

そういう連鎖があって、友人宅への宿泊から始まるおよそ1週間の遠出が、すこぶる充実したものになるだろうという予感がこの時すでにありました。そして、実際にそうなったのですから、お願いはしてみるものです。