クラブロクラブ

自然な波に乗せられて

三十一

子どものころから本を読むことには苦手意識がありました。でも、嫌いかって言われるとそういうわけでもなく、子どものころから人並みには読んできていたように思います。今の生活でも本を読む時間があることは私にとって大切なことです。

 

苦手意識をつくっている原因はおそらく国語の授業です。小学校のころから国語のテストの成績は芳しくなく、正しい答えを聞いても納得いかないでいることもしばしばで、特に物語文で主人公の気持ちを答える問題や情景描写に関する問題は苦手でした。共感力や想像力が乏しかったのでしょうが、当時はそんなのは人の感じ方次第だし、作者の意図が本当にそうなのかは本人にしかわからないと思っていました。今でも、それがうまく伝えられるかどうかが作者の腕の見せ所で、その通りに伝わらなかったとしても、それはそれでいいと思うのに、感じたことを書いてそれが正しいかどうか決めることには多少無理があるのではないかと思っています。

そんなこともあって、本はそれなりに読むけれど、小説を手にする機会は少ないのです。

 

先日、読書量が圧倒的に多い友人といろんな話をする機会がありました。

その友人は、人に本を薦められるのが苦手だと言いました。それは、感想を言わなければならないからだと。おもしろかったらいいけれど、興味のない本を薦められたり、おもしろくなかったりしたときが面倒くさい。

実にその人らしいと思いました。しっかり自分を持っているのに、それを表に出すことで起こる摩擦を避けるためか、まわりに合わせる能力に長けている。それはいいことでもあって、その人の周りには多くの友達がいるように思います。でも本人いわく深く付き合える友達はほとんどいないと。私はその友達のうちの一人を知っていますが、この二人の関係が本当に心地いいとしたら、そうではないところでは結構無理しているなと感じます。

 

文具を買うために通り道の本屋に立ち寄った時、好きな著者はこの人で、このシリーズがおもしろかったと、小説を薦めてくれました。

読んでもおもしろくなかったら教えなくていいよ。読んでないのかおもしろくなかったのかわからないままがいいから。おもしろかったら教えて。

そんなことを言っていました。

 

二日後、そのシリーズを1冊読みました。すぐに2冊目を買いに本屋へ行き、その日のうちに読みました。次の日、3冊目を買いに行きました。

さっそく感想を伝えようと思います。