クラブロクラブ

自然な波に乗せられて

約分なんてできっこないのよ

いつごろからでしょうか、私は中島みゆきさんの音楽に惹かれ始めました。

 

70年代・80年代・90年代・00年代と、4世代続けてチャート1位を獲得した歌手は他にいないそうです。今もなお名曲を発表し続けており、10年代でも獲得するのではないかと思います。まったくもって不思議なことではありません。

 

私が聞き始めたのは00年代の後半のことだったと思いますから、70年代にデビューしてから実に30年以上ものギャップがあるわけです。

私はまだそれほど詳しいわけではなく、どの曲がどの年代のものであるかということを把握しているわけではありませんが、驚くべきはどの年代の曲であっても、そこに込められた想いとか感覚とか視点とか感情とか表現とか期待とか混沌とか希望とか、そういったものに古びた感じがないのです。

それは社会情勢に左右されず流行り廃りに揺さぶられず、ただただ表層の人の抱える心理と真理に近い何かを丁寧にすくい上げているからなのだろうと思います。

光と闇が同時に浮かんできます。自然に。 

 

 

夜会という舞台があります。

「演劇でもない、コンサートでもない、ミュージカルでもない『言葉の実験劇場』」と謳われております。

脚本、作詞、作曲、歌、主演、すべて中島みゆきさんが行っています。

いったいどんな世界なんだと気になっていたのです。

そんな折、劇場版として夜会が映像化されたものが映画館で上映されることになったとのこと。

運よく近くの映画館でも上映されていると知り、この機を逃してはならぬと急ぎ駆けつけました。

 

 

「2/2」というタイトルのそれは、それはそれは衝撃的でした。

 

 

始まってすぐです。

いきなり言葉の持つ力にグッと持っていかれました。

気が付けば恐ろしいまでの表現力にただただ圧倒されるクライマックス。

表現の世界の奥深さと無限の可能性を感じずにはいられません。

シンガーソングライターという枠にはとても納まりきらない表現の天才が表現した精神世界には、生きることが溢れていました。

 

私たちのような弱き者を救うために中島みゆきという人がいるのかもしれません。

 

私は中島みゆきさんに惹かれ始めています。