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クラブロクラブ

自然な波に乗せられて

すももだって食べられるんだから

小さいころから人前で話すことが苦手でした。

些細なことであっても、人前で話すことが決まるだけで鼓動が早くなっていました。

自分の話す番が近づくにつれて、震えが止まらなくなっていました。

人前に立つだけですぐに顔が赤くなっていました。

話し始めても声は小さく、抑揚もありませんでした。

話し終わってもしばらくは呼吸が荒いままでした。

 

 

 

私は小さいころ、暇さえあれば三人で遊んでいました。

 

一人は物心つく前から砂場で一緒に遊んでいたと聞かされています。

幼稚園も同じで、小学校に入学して1年生で同じクラスになりました。

 

もう一人は、小学1年生の時に同じクラスになり、知り合いました。

なぜ仲良くなったのかは、まったく覚えていません。

 

気が付けば、これでもかというくらい一緒に遊んでいました。

 

中学校に入ると、だれも何の相談もなく当たり前のように同じ部活に入っていました。

部活が終わっても、また3人で遊んでいました。

高校はみんなバラバラだったけど、休みの日は、また3人で遊んでいました。

 

 

その友人(後者)の結婚式を目前に控えています。

 

 

本人から依頼されたわけではありませんが、急遽、友人代表スピーチをすることになりました。

することになりました、というより、することにしました、が正しい表現です。

もともとは別の友人がする段取りだったのですが、私が無理を言ってやらせてもらうことになりました。

まあ、いろんな事情があったわけですが、細かいことは置いておくとして、

土壇場でこんな無理やりな変更は、常識的にはありえないことだと思います。

いくら変わり者の私でも、普通ならさすがにわきまえます。

むしろ、スピーチが好きなわけではありませんから、まずやりたいなんて思いません。

 

でも、やりたくなったんです。

やりたくなったし、やりたくなったからやると言っても、その友人は、いいよーって軽く言うと思ったんです。

言うだけじゃなくて、本当にいいよーって軽く思うだろうと思ったんです。

傍から見たらありえないような話ですが、傍から見ていてはわからない感覚です。

もっと言えば、

そもそもいろんな事情があったから別の友人に頼んでいたわけですが、本来なら私に頼むつもりだったろうと思うのです。

後にいろんな事情が変わってきたんですが、さすがに別の友人に頼んでいたのを変更してもらうのもまたおかしな話だと思っていたと思うのです。

 

小さいころから変わらず、人前で話すことはいまだに苦手です。

当日も、きっと小さいころとまったく同じ症状がすべて出てくるでしょう。

上手なスピーチもできませんし、感動させるようなスピーチもできません。

それでも、その場に立とうと思います。

 

すべて変わらないからこそ、人生の節目に、少しだけど変わっているんだってところを見せられたらと思っています。

祝福の言葉より、その姿で伝えたいと思っています。