クラブロクラブ

自然な波に乗せられて

お肉のためにやってきたおじいちゃんが持ってきたもの

先日、4年半ほど面倒を見て頂いた方にお会いしました。

会ったといってもほんの数分のことなんですが。

 

70を超えるおじいちゃんは、その世界では誰もが認める大御所中の大御所です。

私のような者に目をかけて頂くなぞ、それはそれは恐れ多い人物なのですが、これも一つのご縁なのでしょう。

まだ3分の1ほどしか生きていない私にも、様々な経験を与え、導き、感性を磨いてくれました。

同じ時期に同じ場にいた若者たちは皆、生きていくうえで大切な何かを知らず知らずのうちに教えられていたのだと思います。

 

そしてまた、私の住むこの街に残した功績は、偉大という言葉でもまだまだ足りないほど大きく、深く、広いものでした。

この街の多くの人たちは、どうにもそのあたりがわかっていないということが、同じ街に住むものとして、私は本当に恥ずかしいのです。

 

 

さて、まだそのおじいちゃんがこの街に暮らしている頃、お世話になっていたお肉屋さんがありました。

別件で近くまで来ることになったらしく、それに合わせてそのお肉屋さんにお肉を注文したとのことでした。

そこで、私がお肉屋さんからお肉を受け取って、駅まで届けるという。

ですので、会ったというか、駅の改札越しにお肉を渡したという。

それだけなんですが。

 

 

スケールの大きさと教育者的な人格とこじゃれたユーモアを併せ持つおじいちゃんなのですが、当時はいろんなしがらみの中、持てる力を最大限に発揮することは難しかったのだろうと思います。

きっといろんなことを我慢してきていたはずです。

尽くしても尽くしても手応えの薄い毎日だったのかもしれません。

それでも尽くして尽くして尽くしてくれました。

そして私たちは悔いの残る結末を迎えてしまいました。

 

 

東京オリンピックパラリンピックが決まりました。

滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」が連日のように取り上げられています。

大切なことは同じ時期にいろんなところから折り重なるように私に向かってきます。

 

 

思えばおもてなし精神に溢れたおじいちゃんでした。

 

 

クーラーバッグに入ったお肉は全体の3分の1ほど。残りは半透明のビニル袋に入れました。そのまま3時間はあろうかという岐路につきました。

蓄えられた白髪交じりのあごひげと小ぶりのかわいらしいメガネが妙に似合っていて、思わず笑ってしまいました。

 

 

そういえば私もおもてなしが得意だったことを思い出しました。